会計事務所の仕事は、試算表や決算報告書、税務書類の作成等々、企業の業績や財政状態を数値で捉え、アドバイスさせていただくのが主な業務となっています。しかしながら、様々な業態や規模の事業者の方々に、画一的な数値を指標として話をすることはなかなか難しいと思われますので、数値や指標のことばかりにとらわれず会社の経営にまつわることを気ままに綴っていきたいと思います。
法人のライフサイクルは、およそ30年という定説があります。ある統計によると、70%~80%が創業後10年存続できず、30年以上継続できるのはわずか0.2%とされています。どんな法人でも右肩上がりに成長し続けることは困難で、たいていは浮き沈みや停滞を経験することと思われます。業績が好調な時期も、横ばいもしくは下降している時期も全く同じ経営をしていたら企業の寿命は縮まってしまうでしょう。アクセル全開で走り続けるのではなく、ときにはローギアに切り替えることも必要です。良い時期とそうでない時期で過ごし方を変えることで法人のライフサイクルは伸長が可能となるでしょう。成長し続けることも大切でしょうが、まずはいかに法人を存続させていくかを考察するのも重要な経営戦略となります。
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- 2011年9月1日 存続する企業は、身の丈を意識する